美容つれづれ随想[師弟対話]

サロン現場でのリアルな問題解決を紹介

中学生の息子が教師に殴られた事件

(ある時O社長を訪ねてJオーナーが来られました)

Jオーナー:『社長、実は昨日、うちの息子が、家へ帰って来るなり、ゴロッと倒れて吐いたんで「どうした!どうした!」と聞いたら息子が「学校で担任教師に、頭を殴られた、それからちょっと、クラクラしてるんだ、、、」と言うんです。それですぐ、担任に電話をしたら,教師いわく「J君が授業中、騒ぎ出し注意したんですが言うことを聞かなくて、つい、手を出してしまいました、ちゃんと事後対応しようとしたんですが、J君が帰ってしまい、校長先生に今報告していたところです、よろしかったら今からでも事情説明に伺いたいんですが、、、」と言うんで、冗談じゃないよ!人の息子を殴っておいて、それも倒れるて吐くくらいに、、このままマスコミに暴力教師とでも流してやろうか、、、と思いましたが、待て待て、、、こんな時こそ感情に走らず、まず、社長に相談に相談してから、、と伺いました』

O社長:「そりゃ~大変でしたね~、息子さんの容態はその後いかがですか?別に変な兆候はないんですか、、そりゃひとまずは良かった、、、可愛い息子さんのことですからマスコミにでも流して担任教師をこらしめてやろうか、、という気持ちは私も人の親としてよく分かります、、ところで、その先生は年齢はお幾つなんですか?28歳!、、オーナー、28歳っていうと大学卒業して5、6年、うちの会社にもたくさんいますけど、まだまだ社会のことなんか全然分かんない子供ですよ。我々の時代の教師というイメージは立派な人間性を想像しますけど、、、だから思い通りにならない生徒につい、感情に振り回されて手がでてしまったんじゃないでしょうか、ただ、いくら感情的といっても教師の手が出た、、というのは息子さんの方にも何か少しはあった気もするんですが、、」

Jオーナー:「そう言えばうちん中でも、女房と息子がやり合う時息子が時々きれることがありますね、、」

O社長:『オーナー、考えてみれば、その教師にも両親がいて、大学まで出して、ようやく教師になったのに、マスコミに、、暴力教師となり学校を退職させられ、、これがキッカケとなって人生がうまく回らずオーナーと同じ年代になる頃、どこかの屋台あたりで「俺ゃ、世が世であれば学校の先生だったのに、何十年前、ある生徒の親にマスコミにチクられて、このザマよ、、」、なんて余り気分のいいもんじゃないですね、また息子さんも記事になったら、学校に行きたくなくなるんじゃないですか?』

Jオーナー:「社長、どうしたらいいでしょうか?」

O社長:「聞かれたから言いますけど、私がオーナーだったら、明日の校長と担任の面談では、息子の脳波検診結果の病院代金はお願いして、その上で、担任のあなたとご両親の思いを考えると、この事を、おおやけにするつもりはありません、またうちの息子にも原因があるようだし、、どうかこの経験を糧にしていい先生になって下さい、、、と伝えますね」

Jオーナー:「分かりました、スッキリしました、明日その通りにやってきます」

(翌日夜Jオーナーより電話あり)

Jオーナー:『いやー社長ありがとうございました!昨日言われた通り校長と担任に伝えました、担任は涙ながらに床に手をついて頭を下げ「本当にこの度は申し訳ありませんでした、私の両親の思いにまで配慮くださり、感謝の言葉も見つかりません、今回の経験を生涯忘れず、必ず必ずいい先生になることを誓います」ということになりました。帰りの道すがら、自分の心の中に何とも言えない爽やかさに満たされて、、、社長に相談しないで、担任をやっつけてやろう、、、という自分のやり方をやってたら「ざま~見ろ」とはなっても、回りは犠牲者ばかりで、だんだんいや~な気分になってたろうな~と思いました、社長本当にありがとうございました』

O社長:「よかったですね~息子さん、奥様にも、そのまま伝えてあげてください、心配してると思いますから、、、」