美容つれづれ随想[師弟対話]

サロン現場でのリアルな問題解決を紹介

レジからスタッフが金を抜く①

(師弟対話)とは我が師匠と全国美容室一軒、一軒との対話を、そばで克明に弟子の私(弟子は師匠を自分で勝手に決めるもの、師匠には何の責任もありません)が記録した故の命名です。

ある時、兵庫県のH美容室のオーナーが師匠(O)を訪ねて来ました。

H:『O社長、聞いて下さい、先日、馴染みの風呂屋オーナーのお客様がレジで会計していたら、お客様が「財布のお金が2万円足りないんだけど、、」と小声で言われ、「少し時間をくれますか?落ち着いて調べて、後ほどきちっと対応させてもらいます」と答えて、終業後、美容室中1人で調べたんですが、見つからないんで翌日2万円とお詫びの菓子折りを持参して来たの、、オーナーは「いいのよ、そんなつもりで言ったんじゃないのよ、私の勘違いかもしれないし、、でも、他のお客様にもこんな事があったら、、商売仲間と思って、、」その心使いに感謝しながらの帰り道、スタッフAの挙動不審さが思いだされ個人的に問い詰めようかな、、、としたけど何か怖いし、、O社長に相談してからと思い新幹線に乗って来ました』

O社長:『先生、そりゃ~大変でしたね~でもよく来てくれました。

こういう話はボタンを掛け違うと取り返しのつかない話になりますから、、まず現金は身に付けておいて貰うのが基本ですけど起きてしまった事は仕様がない、

ところで、貴重品預かりロッカーはどの位置ですか?ああ、ここですか、こりゃ、こんな事件が起こる責任の半分は先生にもあるな~だってロッカーが店内のどこからも死角になってるんだもの、私でもそんな気になりますよ、先生、明日のミーティングで盗難事件はそのまま皆に正直に話しましょう、その上でO社長から「こんな見えない場所にロッカーを置いたのは先生の責任です、、、と社長に怒られたの、これからは客席から見えるこの場所にします、お風呂屋さんのオーナーの方は私がきちっと対応したんで心配ないから、、」。それから10日ほどたったでしょうか、スッタフAが終業後「先生話があるんですが、、、実はお金をレジから抜いたのは、私です、本当にすいませんでした!」正直に話してきたので、H先生は喜びいさんでO社長に「お蔭様で、これで無事、解決出来ました」と報告、、、ところが、これで話は終わりませんでした。

(つづく)